10月27日、社会評論社からブックレット『すべての公文書に西暦表記を!』が発売されました。これまで6年間の会の活動はこのブログに記録されていますが、それを元にまとめたものです。このブックレットは、日本社会において、国会において、私たちの社会の「年の表記方法=紀年法」をどう定めるか、その議論を始めるきっかけとなること、その道具になること、を目指して編集・出版されました。
ぜひ、書店でお求め下さい。(当会へ申し込まれてもお送りできません。)
『すべての公文書に西暦表記を!』 社会評論社 定価900円+税
元号の使用について、それを「慣行」や「伝統」だといって思考停止してしまうのではなく、「年の表記方法」を決めるのは《私たち》だという事を訴えるため、この本は諸政党、国会議員、マスメディア、研究者など、多くの方に献本しています。
もちろん、「公文書に元号を使うべきだ」と公言している方たちにもお送りしています。
そのような方とこそ話し合いをしたいと考えておりますので、御返事を頂きましたら、こちらにそのまま掲載する予定です。
目 次
はじめに ……………………………………………………………005
日常生活編
Ⅰ 「 その社会の年の表記方法(紀年法)を私たちが
どう定めるか」という問題 ……………………………………009
日々の生活から ……………………………………………………009
社会の紀年法は統一性と普遍性を
持っていなければならない …………………………………011
「西暦」無くして「元号」は存続できない ……………………013
元号を読まされること自体が持つ「強制性」 …………………014
元号表記は思考に論理展開の阻害と収縮をもたらす …………016
公文書の西暦表記化とはどういうことか ………………………020
Ⅱ 2018 年に政府は 公文書の西暦表記義務化を検討 ……………021
Ⅲ 省庁データの西暦化は2019 年に導入済 ………………………022
なぜ「西暦」データをわざわざ「元号」に変換するのか? …025
2020 年、政府統計での西暦表記必須化ルール策定 …………025
Ⅳ 現状はどうなっているのか ……………………………………026
元号の使用を国民に強制しないという政府の言明 ……………026
公文書の紀年法については基準がない! ………………………027
恣意的な元号使用はどのように決められているか ……………027
具体的な元号使用強制事例の発覚 ………………………………029
日本年金機構の電子申請プログラム
についての質問状 ……………………………………………032
民間での西暦使用の拡大と
政府白書での西暦のみ使用の拡大 …………………………036
Ⅴ 何が「西暦化」の壁になっているのか …………………………042
1989 年 出雲市の西暦優先化施策の結末 ………………………042
1992 年 臨調の西暦併記化取り下げ ……………………………044
自治体アンケート:
地方自治体の元号/ 西暦使用状況は「カオス」、
だが改善意志はほとんど無し ………………………………045
政党アンケート:
ほとんどの政党が社会の「年の表記方法=紀年法」について
自らの考えをもっていない! ……………………………………047
マスメディア:
現在の課題としては認識していない? …………………………052
Ⅵ 私たちの社会の「紀年法」について
議論を始めよう ………………………………………………………053
様々な「声」を聞く …………………………………………………053
合理性を超越するものとしての
「日本の伝統、慣習」とは? ……………………………………064
「運命としての日本」から
「作り上げるものとしての日本」へ ……………………………067
私たちの社会の「紀年法」について議論を始めよう ……………071
歴 史 編
Ⅰ 一世一元、改暦と神武天皇紀元 …………………………………075
Ⅱ 帝国議会での神武天皇即位紀元と
西暦についての議論 ………………………………………………086
Ⅲ 敗戦から元号法前まで ……………………………………………088
Ⅳ 元号法とその後 ……………………………………………………095
●「西暦表記を求める会」各世話人から/活動履歴 ●
Ⅰ「西暦表記を求める会」各世話人から … 105
卒業証書を西暦で発行させた! …………………………………105
「君が代」「元号」をめぐる私の闘い ……………………………106
「西暦」「和暦」の前後左右を考える ……………………………107
元号法制化の旗を振った天皇崇拝の元最高裁長官 ……………108
元号法に関する憲法的評価など …………………………………110
「公文書での年表記の元号(のみの)使用」は、アウト!
―憲法の象徴天皇制にも合わないし、
人権保障ともバッティング!― ……………………………115
方法の問題 なぜ「我々」は無「敵」なのか、
「無敵」にならざるを得ないのか ……………………………120
Ⅱ「西暦表記を求める会」活動履歴 … 123
あとがき ……………………………………………………………125
※ 訂正があります。
p10 脚注3 和暦」⇒「和暦」
p17 1954厚令三八 ⇒ 1959厚令三八
p49 脚注51 (構想案」」⇒(構想案)」
p63 下から10行目 において ⇒ 削除
p66 8行目 治める ⇒ 納める
p106 下から2行目 記年法 ⇒ 紀年法
p110 2行目 元ICU ⇒ 元国際基督教大学教授
p124 5月31日の欄 回答 ⇒ 答弁書
p128 5行目 私たち中で ⇒ 私たちの中で
