横浜市敬老パス奇妙な有効期限表示

2019年10月7日月曜日

生活の中で

 横浜市では70歳以上の方に市営地下鉄やバスに乗車できる「敬老特別乗車証」(東京都のシルバーパスと同じ)が発行されています。
ところが、昨年2018年発行の時は1年後の有効期限が西暦で表示されていたのに、今年2019年発行されたものは元号になっているが、どういうつもりなのか、という声が寄せられました。

 調べてみたところ、2017年(平成29年)発行のものまでは、元号表示でしたが、2018年(平成30年)発行のものは発行年度も有効期限も元号がなくなり、西暦表記になっています。
 
 すなわち、2017年12月に「2019年5月1日から元号を変更する」と政府が決めたため、2018年(平成30年)発行のものは、有効期限である翌年2019年9月は、まだ未定の元号では表示できなくなってしまい、西暦表示にせざるを得なかったのだと思われます。

 この対応は、この時期の鉄道会社などでも同様に西暦に切り替えることが多く、当然の対応だったと思われます。

 しかし、横浜市が、特異なのは、新元号が決まったら、再び元号表示にもどしたというところです。実務担当者に、再び元号使用を強いる強い圧力があったのだろうと、想定されます。

 「冷和」をテレビで発表した菅義偉官房長官(自民党)が横浜市出身だからじゃないか、などと言っている方もいましたが、あえて元号にもどした理由については横浜市当局の考えを聞いてみないと分かりません。


 ちなみに、東京都のシルバーパスも2018年発行から、同じ理由で西暦表示に変更され、以降は西暦で発行されています。 東京都福祉保健局ホームページも、 「パスの有効期間は発行日から2020年9月30日までです。」と西暦で表記しています。他の年表示にも元号と西暦を併記している場合があります。(2019年10月現在)

 それに比べて横浜市のホームページでは、確かに一切西暦を使わないと決意したごとく元号責めです。ホームページのシステム上から、最終更新日のみが自動的にすべて西暦になっているのがご愛敬です。 

「元号は原理的に未来の年を指し示すことが出来ない、欠陥紀年法である」、ということが、横浜市の喜劇的な対応で浮き彫りになっています。