2020年10月27日、私たちはNHKに、ニュースではわかりやすい西暦表記を使うように、申し入れました。
https://seirekiheiyo.blogspot.com/2020/10/nhk.html
その話合いの時、NHKの回答は、「元号は国民生活に浸透しているから」「番組毎に都度(西暦か元号か)判断している」「元資料が元号なら元号、外国ニュースは西暦とか」「ニュースは管理職がチェックしている」「個別ニュースについては把握していない、答えられない」などの主旨で、結論としては「参考として、ご意見として受け止めさせていただく」という言い方でした。
ところが、NHKが内部で発行する文書の日付については、話合いの一年以上前2019年4月の年度切り替わりから、一斉に元号表記から西暦に変更していたことが明らかになりました。世話人でもある澤藤統一郎弁護士の「憲法日記」10/9に掲載されています。
http://article9.jp/wordpress/?p=17718
NHKの、自らは、便利だから、合理的だから西暦表記に切り替えたのに、ニュースでは頑なに元号を使用し続け、(自分たちはもう使わないけど)「元号は国民生活に浸透している」と対外的には強弁しなくてはならない、というこのねじれた態度はどういうことでしょうか。
1年前のNHKとの話し合いでも、放送法の「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」に従い、元号と西暦に関する番組を作って欲しいと言う意見も出されましたが、今回のことは、まさに、今、日本社会の元号をめぐる奇妙な状況を真剣に考えなければならないことを示しています。